英語達人列伝ーあっぱれ、日本人の英語

英語達人列伝―あっぱれ、日本人の英語(中公新書)(著)斎藤兆史

おすすめ度 ★★★★★

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英語やその他外国語を勉強している人にぜひおすすめしたいのがこの一冊。今よりはるかに情報も参考書も少ない時代に、ネイティブをも驚愕させた語学の達人がいた。この本ではそうした達人たちを10人を取り上げ、彼らの人生や勉強法、さらにおもしろいエピソードが簡潔に紹介されています。僕自身英語を始めいくつか外国語を勉強しているので、こうした達人の伝記なんかはモチベーション維持に大変役立っています。

以下でその10人と彼らのエピソードを一つずつ紹介していきます

●新渡戸稲造-眼病を患うほどの多読でのちに歴史に残る『武士道』を発表

●岡倉天心-ボストンである若者から「お前たちは何ニーズだ?チャイニーズか、ジャパニーズか、それともジャワニーズか?」と絡まれて、「我々は日本人紳士だよ。ところであんたこそ何キーなんだい?ヤンキーか、ドンキー(ロバ、馬鹿もの)か、それともモンキーか?」とやり返す(p39、40)

●斎藤秀三郎-生涯一度も外国に出なかったが、自身の英語学校に外国人を雇うときは自ら彼らの英語の試験をしたり、シェイクスピア劇を演じる英国人役者の英語がなってないと罵声をあびせる

●鈴木大拙-禅を世界に知らしめた大拙は臨終の最後の言葉は、弟子の米国育ちの岡村美穂子から英語で何か欲しいものは?と聞かれて「ノー、ナッシング、サンキュー」(p101)

●幣原喜重郎-初めて英語で授業を受けた学生のころ、アメリカ人の先生が何か言っているのを「なんでもいから返辞をしてみろ」と言っているのだと感じた喜重郎は手を挙げて「シー・ゼ・ムーン(See the moon)」と答えた(p107)

●野口英世-黄熱病に感染した野口を見舞った共同研究者のヤング博士に「君は大丈夫か」と問いかける。「大丈夫だ」との博士の答えに野口は一言「I don’t know」と最後の言葉を残して天国に旅立った(p151)

●斎藤博-その努力は「しゃべったままが立派な英語の文章になるのは、語学自慢の霞が関でも斎藤博一人」と言われた(p159)

●岩崎民平-西脇順三郎から「辞書の偉大なる男」と呼ばれp191、辞書編集に一生をかけた。

●西脇順三郎-学生時代、辞書のどこを聞いてもわからないところはないというほどの英語力を誇った彼のあだ名は「英語屋」(p206)

●白洲次郎-GHQをして「従順ならざる唯一の日本人」と言わしめた侍。