山口組三代目 田岡一雄自伝

山口組三代目 田岡一雄自伝(徳間文庫) (著)田岡一雄

おすすめ度★★★★★

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山口組を全国規模に育てあげた昭和の大親分の自伝。

田岡一雄は1913年、徳島県の三好三庄村(現東みよし町)の貧しい農家の次男坊として生を受けた。父はすでに病死しており、小学校1年生のときには母親も過労のために亡くしてしまう。母の死後、神戸の叔父のもとに引き取られるが、叔父からは暴力を振るわれ叔母からも邪険にされ不幸な子供時代であった。
1925年兵庫県尋常小学校高等科へ進学しそこで山口組二代目組長である山口登の弟秀夫と知り合う。学校卒業後は川崎造船所で施盤見習工として働くも上司を殴って退職する。
秀夫の誘いを受けて山口組のゴンゾウ部屋に住むようになり、夜警の仕事をしながら不良グループに加わっていく。こうして田岡の新たな人生が始まっていく・・・

山口組、やくざ・・・これらの言葉を耳にするだけで眉を顰める人も多いと思います。しかしこの本はやくざの親分による単なる自慢話ではありません。これは戦前そして戦後と日本の混乱期を必死に生きた一人の男の記録なんです。当時の日本の状況や、芸能人や警察との関係、不貞朝鮮人との戦いであったり、やくざが日本社会にどのようにかかわり、発展していったのかがよく分かります。堅気からも慕われていたという親分の人生、一読の価値あり。